Arikainaメールマガジン 2025/2号
皆様こんにちは、Arikaina発行人です。
今月は以下のような記事を掲載しています。
※本紙ホームページから全ての記事をご覧いただけます。
Arikainaホームページ
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▼「育った街で暮らしたいか」ワースト1 日本財団「18歳意識調査」
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▼過疎地域でも気軽に移動 有田川町がライドシェアを導入へ
https://arikaina.com/_article/202503/ride-share-1.html
▼有田市で「陥没の恐れあり」として、道路が片側通行に
https://arikaina.com/_article/202503/sinkhole-1.html
▼ワカヤマソウリュウの復元骨格・復元模型が完成 2月、県民文化会館でお披露目
https://arikaina.com/_article/202503/wakayama-souryu-1.html
▼ほか記事一覧
https://arikaina.com/_article/202503/kiji-index.html
メルマガ読者の皆さんこんにちは、Arikaina発行人です。
これ書いてるの9日ですが、なんか最強寒波とかで全国的に豪雪となり、和歌山でも雪がちらつきました。北国の皆さんには、お見舞い申し上げます。
今月は、日本財団の18歳意識調査のことについて大きく記事にしました。
たまたまネットで見つけたのですが、和歌山の順位があんまりひどいので記事にしてみようと思った次第です。日本財団様に掲載許可をお願いしたところOKしていただき、この場を借りてお礼申し上げます。
たしかに各都道府県から100名ずつと、サンプル数からすれば調査としてはそこまで大規模な調査ではないかもしれません。が、それでもたまたま和歌山から抽出された人にそういう回答をした人が多かった…とも考えにくいのでは、というくらいの人数だとは思います。
私も今でこそこういう地元ネタあつかうフリーペーパーとかやってますが、このアンケートの対象年齢である16〜19歳のころとか、とにかく和歌山出たくてしょうがありませんでした。ずいぶんと昔の話にはなりますが。
時は流れ令和となり、今や田舎でも情報はすぐネットで得ることができますし、最新のモノやらブツやらもネット通販で簡単に手に入ります。道路も整備されモータリゼーションが進んで行動範囲が広がり、イオンモールみたいな「中に入れば都会とそんなに変わらない空間」もできました。
今は田舎にいても、昔は都会まで行かないとできなかった or 得られなかったあれやこれやが、今や田舎にいても割と手に入るようになりました。そう考えたら、都会に出たいという人がもっと少なくなってても良さそうなものですが、今回の調査でも4割ぐらいの人しか和歌山に残りたいと回答していないというのが現実です。
そりゃ人口減少がどんどん進んでますので、当たり前と言えば当たり前なのかもしれません。基本的には綺麗でいろいろそろってる都会の方が便利なのには違いなく、田舎から都会へというのは自然な流れとも言えるのかもしれません。それが進んである程度の規模にまで人口が少なくなり、まして高齢化も進めば、若い人からすれば都会に行かなきゃ、となるのかもしれません。
ただこういうのは和歌山にかぎらず、日本の田舎どこでも共通の課題です。今回の調査の結果を踏まえれば、その中でも和歌山はありとあらゆる(といっていいぐらい)の項目で下位に沈んでるわけですから、和歌山特有の理由が何かあるのでは?と考える必要があると思います。
たとえばじゃあ和歌山がもっと都市化すれば、つまり田舎すぎるのではないかとか、仕事が無いからでは、というのも、もちろんそういうのもこういう調査結果になる一因ではあるでしょうが、根本的な理由ではない気がします。
和歌山がもっと都市化すれば若い人が都会に出なくなるのかと考えますと、たとえば前やってたIRカジノが実際にできて数千億円もの投資が行われれば地元に残る若い人が増えるかと言えば、それもどうかなと思います。
仕事にしても空前の人不足がずっと続いているわけで、希望する仕事がない、いわゆるミスマッチの問題はあるにしても、フルリモートの仕事も決して珍しくはなくなり、これも少なくとも昭和の頃に比べたからかなりマシになっているはずです。
県内でも北部なら大阪までも通勤圏内ですし、個人的には県内でも探せば結構いろんな職種はあると思います。私も大阪から帰ってきて最初は求人を「出していない」会社に応募して、実際採用されたことあります。
今回の調査では質問の大きなくくりとして、「15歳のころ住んでいた街について」と「自身の価値観について」の2種類があったわけですが、記事にも書きましたように「15歳の〜」の方は都会と田舎で結構差があったのですが、「自身の〜」の方はそうでもありませんでした。
しかし和歌山は「自身の〜」でも「将来に夢や希望がある」でワースト1位とか、軒並み順位が低くなっています。和歌山にとっては、むしろこちらの方が問題のような気がします。
各項目の結果を見ますと「将来に〜」もそうですが、要は自分では何もできないとか、やってもたいしたことはないとか、そういう傾向が見えるのではないでしょうか。つまり自分の力がたいしたことないみたいに思ってる人が多のではないか、ということです。
今回の調査の2つの大きな項目「15歳のころ住んでいた街について」と「自身の価値観について」いずれでも下位に沈んだことから考えれば、地元への誇りが持てないがために自身の評価が低い、という見方ができるのではないかという気がします。あるいはその逆も。
じゃなぜ地元への誇りが持てないかということですが、和歌山は「慣れ親しんで居心地がいい」の質問でワースト1位とはいえ、8割ぐらいの人は「同意する」「どちらかといえば同意する」と答えているのですから、別に地元が嫌いな人が多いとかそういうわけではないはずです。
司馬遼太郎さんが「和歌山には敬語がない」と言ったのは有名な話ですし、あと以前このメルマガでも書いたことがありますが、以前古い「県民の友」を見ていますと仮谷元知事と「日本人とユダヤ人」の著者である山本七平さんの対談があり、和歌山弁はおそらく日本一敬語の足りない言葉であり、それは民主化が進んでいたということであろう、というような話も見かけした。
和歌山は誰か突出した人が権力を集中して収めるのではなく個人を尊重する傾向が昔から強かったということであり、何やら今回のアンケートの結果とは、まったく逆のようにも見えます。
歴史上の和歌山の有名人を思い出しましても、弁慶に雑賀孫市、徳川吉宗、陸奥宗光、南方熊楠、松下幸之助などなど、豪放磊落と言うか、そういうタイプの人が多いんではないでしょうか。本紙でたびたび登場している浜口梧陵さんも、そういう気概のある方だったように思います。今月の記事の中で久しぶりに仁坂前知事のことも書きましたが、あの方も物腰は柔らかいですが、どちらかと言うとこちらのタイプだと思います。
つまり、和歌山は元々は個人を尊重し独立独歩の気概が高い、そんな気質であり、そういう人が成功してきたと思うわけです。しかし今回のアンケートを見るかぎり、今ではむしろ逆になっているようにすら思えます。
連綿と続いてきた「血」による特性や、地域の気候や風土に根差したものは、そう簡単には変わらないはずです。つまり今の和歌山の人は、本来自分たちの特性や気質を活かせる姿とは逆になってしまっているのではないか、と思うわけです。
ほんとは虎のはずなのに、飼い慣らされた猫みたいになってしまっているのではないでしょうか。「自分がやっても…」みたいな感じで自信がなく、10代後半の半分以上の人は「和歌山から出たい」と思っているわけです。
こういうところをもうちょっと考えるべきではないかと思います。単に「もっと自分に自信を」とか「地元に誇りを」みたいなこと言って何か対策考えましょうではなく、それが本来の気質とはかけ離れていることや、なぜ今はそれが逆になっているのかを検討しないと、うまくいかないのではないでしょうか。
昔から「近畿のおまけ」とか言ってみたり、去年、和歌山を「未開の地」とか呼んでた映画が公開されて、それを知事が観て「こうご期待」とSNSに投稿したり、広川町がユーチューバーに依頼して「観光客がいなくて破産しそうになってる」という動画をつくって、町長が「町には何もない」と答えたり、こういうことが続いてたんでは、若い人からしたらそりゃ地元に誇りどころか、「さっさとこんなとこ出ていかな」となってしまうのではないでしょうか。
バカにされたら「バカにすんな!」となぜ言えないのでしょうか。それどころか自分から自分たちをバカにするようなところまで、しかもそれが周囲の身内でとかじゃなく、知事とか町長とか「公」の部分でまで行われるようになっているようでは、そりゃこういう調査でこういう結果になるのも、むべなるかなというもんです。
と言うわけで、今月はこれくらいにしておきたいと思います。2月になりプロ野球もキャンプがはじまりましたが、今年はパリーグの6人の監督のうち3人(ホークスの小久保監督、マリーンズの吉井監督、ライオンズの西口監督)が和歌山出身となり、先日、パリーグの公式ユーチューブチャンネルで6監督の座談会が配信されました。
やっぱり和歌山出身が3人というのが話題になっていたのですが、そのお3方が「小さいころにプロ野球の試合を見たことがない」と言っていて、すると司会の方が「和歌山って…」と言いかけたところ、言い終わらないうちに小久保監督が「和歌山バカにしたな今!」とツッコんでました(笑)
もちろん冗談半分ではありますが、これが当たり前と言うか、普通の反応なんじゃないでしょうか。それが今は、「やっぱりそうですよね」とか「和歌山だめですよね」とか言うのが普通になってしまっていると言うのが、今回の調査の結果ではないかと思います。
調査の中の「自身の価値観に関する質問」では都会と田舎の差異はないわけですから、少なくともそっちは田舎のままでも十分できるはずです。今回の調査は10代後半が対象でしたが、少なくとも大人の方が、バカにされたら「バカにすんな!」と言うようにしないと何もはじまらないのでは、という気がします。
田舎だからと言ってバカにしてくるような相手には、こっちはその心の貧しさをバカにしてやればいいのです。バカにされても飼い猫のようにしているのではなく、虎になって牙を剥いてやればいいのです。そっちの方が、和歌山の人にはあってるはずなんですから。
そういや世間ではフジテレビがどえらいことになってますが、あの和歌山をバカにしたような映画をつくったのもフジテレビですし、監督やプロデューサーの方もフジテレビ出身です。やっぱり「2割ぐらいの人が怒るのでちょうどいい」とか言ってしまうような(そしてそれでお金もうけしようとするような)精神性というか"ノリ"がこういうトラブルも引き起こすのかなと、あの騒動を横目に見て変に納得している次第です。それではまた来月〜
※次号は3月10日発行です。
有田・海南のフリーペーパー Arikaina
発行 内河将史
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〒649-0111 和歌山県海南市下津町方187-10
参考=
日本財団「第67回18歳意識調査『価値観・教育(地域間比較調査)』調査報告書」
https://www.nippon-foundation.or.jp/wp-content/uploads/2024/12/new_pr_20250106_03.pdf
和歌山に敬語はない? 司馬遼太郎が注目した平等主義 - 日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUF07AU80X00C25A1000000/
知事からのメッセージ 令和6年6月3日 | 和歌山県
https://www.pref.wakayama.lg.jp/chiji/message/20240603.html
Arikaina - 「和歌山県は未開の地」映画「翔んで埼玉」が表現、知事もツイート[1]
https://arikaina.com/_article/202312/tonnde-1.html
Arikaina - 「観光客がいなくて破産の危機なの」広川町、自虐動画?を制作依頼[1]
https://arikaina.com/_article/202311/hirogawa-movie-1.html
パ・リーグ FANS MEETUP 2025『監督編』 - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=FfO5m604m4w
ソフトバンク・小久保監督「和歌山バカにしたな、今!」郷土愛で司会者に猛ツッコミ(スポニチアネックス) - Yahoo!ニュース
https://news.yahoo.co.jp/articles/9be7cafebc624efeb6f8d09883e0fe19c320354d