「山の上は切ったらあかん」白馬山脈の風力発電計画、地元有志が県に要望書[1]現在、4つの大型風力発電施設の計画が進行している白馬山脈(有田川町〜広川町ほか)。10月、地元有志や環境団体がこれらの計画について保安林指定を解除しないことなどを求め、県に要望書を提出しました。当日は県の担当職員らと意見交換が行われ、参加者からは山の尾根伝いにそって風車を建設する計画に対して「昔から『山の尾根はさわるな』と言われてきた」などと、懸念を示す声が相次ぎました。
白馬山脈では、すでに50基ほどの風車が稼動中。仮に現在計画中のものがすべて完成すれば、全体で100基近くにもなります。計画中のものは現在稼動中のものより風車が大型化しており、稼動中の風車が出力1500〜2000キロワット程なのに対し、計画中のものは3000〜4000キロワット程と、ほぼ倍になっています。 要望書が提出されたのは10月16日。白馬山脈周辺の住民有志のほか、印南町・日高川町で計画されている風力発電施設の反対運動をしているメンバーや、県内の環境団体らが出席。県からは環境政策局長や森林整備課長が出席しました。 事業者の環境影響調査「ほんとにひどい」意見交換ではまず「県自然環境研究会」が、白馬山脈は尾根づたいにわずかながらブナやミズナラ林が残されており、「非常に貴重な動植物が生息している場所」と説明しました。 続いて「日本野鳥の会和歌山県支部(以下野鳥の会)」が白馬山脈で進められている計画について、ある事業者の環境影響調査が「恣意的な評価」だと指摘しました。「影響が出そうな高い数字が出ているところは過去平均して出してみたり、いろんなやり方で影響が小さく出るようにしている(野鳥の会)」 野鳥の会はさらに、「他の道路関係とかでも環境影響調査してますけど、これはほんとにひどい。あきらかに事業をやるために評価をしている」と、事業者を厳しく批判しました。 これには県の担当者も「恣意的な部分って、専門家から見たら分かるもんですか」と聞いていましたが、野鳥の会は「分かりますね。あきらかに分かりますね」と返答。例として、風車を建てるために必要な土地の改変について「改変自体は少ないかもしれないですけど、まあ言うたら道路の真ん中にドーンと杭立てられて、道路の面積からしたらこんなん10センチやから、影響らほんあるはずないやん、て言うてるようなもんなんですよ」などと答えていました。 野鳥の会は他にも、「クマタカの生息地を個別に出して、小さく見せかけようとしている」「渡り鳥の渡りの時期をずらして、数が出ないようにしている」などと指摘。県の担当者も、この事業者の環境影響調査については「疑義が生じていた」と話していました。 (1) (2) (3)
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