Arikaina 2024/5 「ファミール産院ありだ」オープン
「近いに越したことはないんです」

"有田でお産"この春からも 「ファミール産院ありだ」オープン[2]


 その後、お産ができなくなる、あるいはできなくなるかもしれない「お産難民」地域を助けるべく、沖縄・北海道・広島と、全国各地で働いてきた平野さん。そうしているうち、産科医を探していた有田市の人と出会ったとのことです。

 有田地域では、'20年に有田市立病院が分娩を休止。翌'21年には有田川町で分娩をあつかっていた民間クリニックも分娩を休止し、お産ができる施設がゼロとなっていました。このため有田市では、さまざまな形で産科医を探していました。「その時は広島にいましたが落ち着いてきていましたし、私は大学などの人事に縛られない立場なので、ここ(有田)に来るのも、自分で決めて来ました」

病院では5人の医師が必要
「最初から開業する予定でした」

 '21年に有田市立病院に赴任し、病院でのお産を再開した平野さん。しかしこのままでは、近いうちにお産ができなくなることも分かっていました。「『医師の働き方改革』がはじまるのに合わせて、開業するつもりでした」

 『医師の働き方改革』は、この4月からスタートした国の制度。医師の残業時間に規制が入り、産科のように24時間体勢が必要な診療科では、どうしても医師の人数を確保することが必要になってきます。「病院でお産を続けようとすれば、5人の産科医が必要になります。『医師の働き方改革』がはじまっても有田でお産を続けられるよう、最初から自分で開業するつもりでした」

 開業にあたっては、有田地域の1市3町(有田市・湯浅町・広川町・有田川町)が資金を援助。3月の広川町議会での答弁によると、10年間は支援を続けることになっているとのことです。

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